【和歌山県白浜町】椿駅を訪ねてみた
椿駅とは
椿駅は和歌山県西牟婁郡白浜町椿にあるJR西日本紀勢本線の駅です。
開業は1935年(昭和10年)3月29日。開業当時は国鉄紀勢西線の終点(1936年10月30日に当線は周参見駅へ延伸)、駅名は「紀伊椿」。 急行列車「きのくに」の始終着駅でもありました。 1965年(昭和40年)に現駅名「椿」に改称されました。
椿駅前に繋がっている和歌山県道215号線の路線名は今も「紀伊椿停車場線」
駅舎内を見てみよう
駅窓口、シャッターが下ろされている…。椿駅は2003年(平成15年)に完全無人駅化されたそうです。
時刻表を見てみよう
時刻表をご覧になる前に必ず免責事項をお読みください。
紀伊田辺・和歌山方面 | 周参見・新宮方面 | |||
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平日 | 土・休日 | 平日 | 土・休日 | |
5 | ||||
6 | 43田ワ | 43田ワ | 43新ワ | 43新ワ |
7 | 31和 | 31和 | ||
8 | 59田ワ | 59田ワ | 19新ワ | 19新ワ |
9 | ||||
10 | ||||
11 | 37田ワ | 37田ワ | 6新ワ | 6新ワ |
12 | ||||
13 | 52田ワ | 52田ワ | 52新ワ | 52新ワ |
14 | ||||
15 | 44田ワ | 44田ワ | ||
16 | ||||
17 | 34田ワ | 34田ワ | 19新ワ | 19新ワ |
18 | 47田ワ | 47田ワ | 10周ワ | 10周ワ |
19 | 32田ワ | 32田ワ | 31新ワ | 31新ワ |
20 | 53新ワ | 53新ワ | ||
21 | 24田ワ | 24田ワ | ||
22 | 37串ワ | 37串ワ | ||
23 | ||||
0 |
<種別> (全列車普通列車)ワ=ワンマン電車 <行先> 和=和歌山行 田=紀伊田辺行 串=串本行 周=周参見行 新=新宮行
2020年3月14日時点
往年、特急・急行列車も停車した当駅。今や停まるは普通列車のみ。何とも寂しい…。紀伊田辺・新宮方面合わせて1日18本~20本。
なぜ特急無停車に?椿温泉との位置関係
まずは駅前の様子をgoogleストリートビューでぐるぐると画面を回転させながらご覧ください。
商店が一軒も無いことがお分かり頂けると思います。あるのは公衆便所・民家と小学校の校舎だけ。ちなみにその小学校(白浜町立椿小学校)は閉校中。まぁこれだけでも乗降客数が少なそうだと推測できますが、続いて観光地・椿温泉へのアクセスに注目してみましょう。
当駅構内・周辺には「歓迎・奥白浜椿温泉・ようこそ椿温泉へ」などと看板や地図がドーンと掲げられているのですが、実は椿駅から椿温泉街まで距離にして約1.8km・徒歩約25分!しかも当駅から温泉街までの路線バスは全くありません!!レンタサイクルや宿泊施設へ直行する送迎バスは存在するそうですが…。ちなみに白浜駅から椿温泉を通って紀伊日置駅へ向かう路線バスは運行中。「そりゃ特急停まらなくなるわ・・・。」
【明光バス・椿温泉バス停】
【明光バス・椿温泉バス停】 の時刻表。白浜駅・(紀伊)日置駅方面合わせて1日14本。運行本数は椿駅のそれより少ないんです。
ここで椿温泉の説明を。当温泉は和歌山県白浜町南部に位置。その歴史は古く、江戸時代後期に編纂された「紀伊続風土記」に「名湯」として紹介され、紀伊藩士なども利用していたそうです。へぇ~。
海岸部にある椿温泉街の中心【明光バス・椿温泉バス停】付近。椿大橋上から北方に向かって撮影。画面中央やや左の建物が現在閉館中の【元湯椿楼】。中央やや右の建物は現在も営業中の【湯治のできる宿しらさぎ】。左端の超高層リゾートマンション【プレジデント椿】は当温泉街の象徴。ちなみにこちらの【プレジデント椿】は和歌山県で最も高い建物(99.7m)だそうです。へぇ~。
椿温泉に隣接する【朝来帰漁港】から白浜駅・南紀白浜空港方面を望みます。中央に見える観覧車は全国的に有名なテーマパーク「アドベンチャーワールド」の観覧車。「向こうは賑やか。こちらは穏やか。私は穏やかな方で良い…。」
椿温泉の位置。ズームアウト「-」して、北東部にある椿駅との距離感を感じよう。
構内を見てみよう
話が「椿温泉」の方へ脱線してしまいましたが、椿駅の紹介に戻りましょう。
椿駅に進入するJR西日本105系電車【普通・紀伊田辺行】。白浜・紀伊田辺・和歌山方面の列車は1番のりばから、周参見・串本・紀伊勝浦・新宮方面の列車は2番のりばから発車。
ホームがカーブしていますね。当駅は2面2線ですが、それとは別にもう1線保守用の線路が敷かれています。
1番のりばホームから紀伊田辺方にカメラを向けて撮影。線路が山にツッコんでいく…。この先すぐにトンネルです。
同じく1番のりばホームから新宮方にカメラを向けて撮影。こちらもこの先すぐにトンネルです。当駅がまさに山間にある事がよく分かります。
地元の小中学生が描いた(?)椿地区内の名所を紹介するイラストがズラーっと並べられています。
当駅1番のりばホーム脇には椿の木が植えられています。訪問当時は咲いていませんでした…。
参考文献
電気車研究会「鉄道ピクトリアル」【特集】紀勢本線 No.682(2000.3)